[12回表]松山商
この回先頭の9番田中が一ゴロに倒れて1死後、1番大森が自身2本目となる安打を一二塁間に運ぶ。《1死一塁で走者は俊足の大森だが、手堅く送って樋野で勝負か。いや、満足な送球が出来ていない小比類巻の状態を読み切っていた一色監督は、足攻めにして太田の集中力を奪う作戦に出た。》福永への2球目だった。太田のモ−ションと同時に大森がスルスルと二塁に向かってスタートを切る。走った!小比類巻の二塁送球はやや山なりになったが、コントロール良く二塁ベースの真上にピタリ。ヘッドスライディングした大森の頭に八重沢がタッチしてアウト!松山商業、盗塁失敗で2死走者なしとなりました。2番福永はファウルで粘った後、太田の速球に食らいついて二塁手後方、右前にポテンヒット!この試合、両軍通じて初めての連打が生まれましたが、走者は一人だけ。《2死一塁。一色監督は迷わず福永に“行け(走れ)”のサインを送る。》福永が樋野の2球目にスタート。今度は二盗を成功させて2死二塁。樋野が外角カーブを引っ張って三ゴロ、好守桃井が軽快にさばいて3アウト。松山商業がバント攻めの次に繰り出した足攻めにも惑わされず、太田はこの回もピンチを切り抜けています。
[12回ウラ]三沢
先頭の5番菊池は外角カーブを見逃して三振。6番田中は2−3から井上が投じた外角への直球を見送った!外れたか?球審郷司の判定はストライクだ、二者連続の見逃し三振。2死となって続く7番谷川が三遊間を破るヒットで出塁だ。《2死一塁の場面、田辺監督も盗塁のサイン。》谷川は8番滝上の初球に二塁に盗塁を敢行しましたが、大森の好送球にあえなく二塁タッチアウト。12回終了!
12回が終わって、スコアボードに並んでいた24個の“0”の得点板が裏返されて消えていきます。「一回」の表ウラに両軍の合計得点“0”が入り、「三回」のところから13回以降の得点が掲示されることになります。
※本文中の《青文字》はベンチの采配・作戦の狙いをシミュレーションしています。
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