[13回表]松山商
4番谷岡からの攻撃でしたが、ここで再び太田の快速球が唸りを上げました。谷岡は3球勝負に意表をつかれて見逃し三振。続く5番大久保はアウトローいっぱいのストレートに空振り三振で既に2死。太田は強打の二人を抑え込んで安心した訳ではないだろうが、6番井上を四球で歩かせてしまいました。さあ、打席には本日大当たりで勢いに乗っている7番西本が入りました。《一色監督、ピッチャー井上にも初球からスチールのサインを送る。いささか無茶な采配かも知れないが、得点チャンスを作るためには情け容赦をかけている場合ではないのだ。》すぐさま井上は二盗を成功させて、一塁側アルプスタンドの大応援団が沸いています。今日5打数4安打の西本に対して、一塁が空いているのも構わず、太田は真っ向勝負を挑んで中飛に打ち取りました。3アウトチェンジ。
[13回ウラ]三沢
8番滝上は見逃しの三振に倒れて1死。9番立花は、4球目のカーブにかろうじて当てただけの打球が本塁前に転がっています。大森が落ち着いて拾い上げると一塁に送球して捕ゴロ、2死走者なし。1番八重沢が2死走者なしで打席に入るのは3回、10回に次いで3度目。貧打の下位打線が三沢高校の攻撃を完全に分断してしまっています。井上はまた得意のカーブを連投、6球目アウトローのカーブに必死に食らいついた八重沢の打球は遊撃手樋野の正面に飛ぶライナーとなって凡退。13回ウラの三沢高校は3人で攻撃が終了。
13回が終了して未だ両軍得点なし。スコアボードでは、13回を表わす“三回”の得点板にまた新たな“0”が掲示されました。
※本文中の《青文字》はベンチの采配・作戦の狙いをシミュレーションしています。
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